

2010年度 社団法人加古川青年会議所
第52代 理事長 森 貴彦
私達の地域は、古来より豊かな水と緑に育まれ農業・漁業を中心に発展し、江戸時代には、陸上交通の要路として、明治以降は軽工業から、播磨臨海工業地帯の拠点として重工業のまちへと変貌し、現在では一市二町合わせ、約33万人の住民が生活しており、我々、青年経済人として非常に恵まれた地域であるということは間違いありません。
その中で今、私達を取り巻く社会環境は大きく変わろうとしています。「地域」では、核家族化が進み人々の交流が少なくなった現在、地域コミュニティの確立に向けた運動が展開され、「行政」では、自ら課題の解決に取り組む市民活動の広がりや、地域主権社会の実現を目指した地方分権改革が進められています。
当たり前であった、「人とのふれあい」や「社会のあり方」が、時代の流れの中、形を変えたこの世の中で、夢や希望を描いたとき、何かが足りないと誰もが感じているのではないでしょうか。
心訓のひとつに、 「世の中で一番美しいことは、すべてのものに愛情をもつことです。」という言葉があります。「愛」という感情は決して、人に対するものだけではなく、所属する分野や組織、あるいは郷土に対するものが考えられ、その範囲は広く、影響力は強いものです。
我々は、様々な方々に見守られ、様々な「愛」によって成長してきました。そのことを忘れることなく感謝し、我々自身も、責任世代の一員として、子供たちを愛し、地域を愛し、JCを愛することが、喪失感を埋める鍵であると私は信じています。
我々には、VISION2018という指針があります。2008年に歩み始め、2009年、確かな歩みとすべく足もとを固め、そして2010年、このまちが活力に溢れ子供たちは夢や希望に満ち、世界からも注目される豊かなまちへと成長すべく、更なる歩みを進めます。
国の教育振興基本計画で教育立国が宣言され、義務教育修了までに、すべての子供に自立して社会で生きていく基礎を育てるため、公教育の質を高め、信頼を確立するとともに、社会全体で子供を育てること、また社会を支え、発展させるとともに、国際社会をリードする人材を育てるという今後10年間の目指すべき教育の姿も明らかにされ、この地域においても、各市町により教育基本方針が策定されています。その中で我々、青年会議所は、親と子、地域の方々と触れ合いお互いに「愛」がもてる環境を創り上げることが必要であると考えます。
また、我々自身もこの地域で活躍されている諸団体との協働にも目を向け、学ぶべき事を学び、一丸となって取り組むことも重要です。地域のオピニオンリーダーとして、愛する子供たちのため、運動・活動を展開しましょう。
我々は高い志を持ち、明るい豊かな社会を実現するために、地域社会に根ざした活動を行う青年が集う組織です。地域社会の課題に対しビジネススキルを活用し、効果的に解決していく社会企業家の集まりとも言えるでしょう。その我々がすべきことは、社会との調和を前提とした企業づくりであり、社会性に反することなく利益を向上させることのできる企業にしていかなければならないのです。そのためには自社の社会貢献をより一層積極的に押し進め、青年経済人としての資質を高める努力をしていかなければならないと考えます。
また、一方で地域の発展なくして、自己の繁栄もありえません。自らの「幸せ」を望むとき、何を考えるでしょうか。家族や会社のことかも知れません。それらの「幸せ」を願うとき、私たちを取り巻く環境が欺瞞に満ち、猜疑心に苛まれるような環境であるならばその「幸せ」は望めるのでしょうか。
すなわち、あなた自身の「幸せ」を願うのであれば、まずは私たちの住むこの地域の「幸せ」を考えなければならないのです。そしてその点にこそ青年会議所が組織され活動を続けていく意義と目的が在るのであり、明るい豊かな社会の構築を目指し、運動・活動を続ける我々一人ひとりが、地域社会の一員であることを自覚し、自らの社会は自らで創るという意思を持って、これまで以上に、地域・行政との連携を図り、地域社会と共に地域に根ざした事業を展開しましょう。
我々の目的である、「明るい豊かな社会の構築」に向かい、過去51年間約450名の特別会員、現役会員が、この愛する地域のため、様々な活動を行ってきました。公益法人制度改革が始まり、「特例民法法人」となった当会議所は、新法、新会計基準への対応を進めねばなりませんが、その反面、制度にとらわれ、JCの本質である「奉仕・修練・友情」を忘れてはいけません。
自らの「したいこと」ではなく、地域において「すべきこと」を見極め活動していくためにも、我々自身を見つめ直すよい機会と捉え、地域社会で必要とされる、青年会議所であり続けましょう。
私は、青年会議所活動の中で、優れた想像力と、逞しい意志と、豊かな愛を持つことの大切さを学びました。そしてこう思うのです。
我々に、優れた想像力があれば、この地域の未来を見据え大いなる夢を語り、オピニオンリーダーとして、理想に向かい行動する「英知」となります。逞しい意志があれば、先人が築きあげてきた変革の能動者としての使命感を受け継ぎ、JAYCEEとしての資質を高め、常に誇り高く行動する「勇気」となります。そして豊かな愛があれば、人々の心を動かし、明るい豊かな社会の構築に向かって行動する「情熱」となるのです。
今だからこそ、JCに全力投球する大切なときです。我々の住むこのまちを愛し、そして加古川青年会議所を愛してください。リーダー足らんとする我々が積極的に動いてこそ、夢をかたちに変え、未来をこの手で創り、時代をきりひらけるのです。
